お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『勇者警察ジェイデッカー』ちょっとした感想 Case.3(第7~9話)

今回は、勇者警察ジェイデッカー』の感想記事第3回目です。
 
ついに登場、ビルドチームの合体ロボ:ビルドタイガー!しかし、その合体完了までの過程は、私が想像していた以上に様々なドラマがありました。ここまで合体に苦労するロボットアニメも珍しい気がするな…

 

なお、前回(第4~6話)の感想記事は↓コチラです。

bongore-asterisk.hatenablog.jp

 

 

 
 
 
 
 

7話「大倒壊」

1994319日放送
登場した敵他:なし(軌道エレベーターの発電システムの暴走)
「勇太はロボットである私と、まるで人間であるかのように付き合ってくれました。」
 
STORY:ついに、ブレイブポリスの専用施設:デッカールームが完成した。その発表記者会見の日にあわせ、ビルドチームも新合体:ビルドタイガーも披露…のはずが、ビルドチームは合体に失敗してしまう。そんな中、世界を揺るがす災害が発生。地球と宇宙をつなぐ軌道エレベーターが、発電システムの暴走により倒壊するというのだ。奮闘するジェイデッカー、そして海に消えたビルドチーム…。ブレイブポリスは、この災害を食い止められるか!?
 
ジェイデッカー』初の前後編回となる今回は、地球と宇宙をつなぐ軌道エレベーターの倒壊を阻止するというスケールの大きなお話に。ビルドチームもビルドタイガーへの合体に挑戦しますが、ジェイデッカーの時と同じく苦戦するハメになります

 
今日はブレイブポリスの専用施設:デッカールームの初お披露目の記者会見の日。当初とは違う構造になったデッカールームに東副総監が驚く一方で、取材を受けたデッカードは、自分が感情を持った理由を話します。デッカールームは当初は通常の倉庫のような整備施設を想定していたようですが、ビルドチームが自分たちで図面を書き換え、さらに「自分たちに合った部屋」を追求した結果、一般的な警察署の一室とほとんど変わりない構造になってしまったようです。ブレイブポリスたちが人間臭くなってきているのはいいことですが、超過した予算はどこから出たんだろうか…?そして、「なぜ感情を持ったのか」という記者からの質問に対し、「勇太によって自分のAI」が高められたからと回答するデッカード。人間同士が切磋琢磨し合うように、デッカードAIもまた、勇太から強い影響を受けて自己成長を遂げたということなのでしょう。ということは、ブレイブポリスのロボット刑事たちは、人とふれあえばふれあうほど強くなる…ということかな
 
いよいよ公開されるビルドチームの新合体:ビルドタイガー。しかし合体プログラムは完璧なのに、合体に失敗してしまいます。なぜ合体できないのかを悩むビルドチーム。合体のコツを問われたデッカードが出した答えとは―。ジェイデッカーのときですらあれだけ苦労したんだから、ビルドタイガーの合体も一筋縄ではいかないんだろうな…と思ったら、やっぱり合体に失敗。しかも記者会見の最中での失敗だったので、ビルドチームには大きな痛手でしたね。そんなビルドチームに対してデッカードがしたアドバイスは、「心を落ち着かせて勇太のことだけを考える」こと。つまり合体指示者と呼吸を合わせ、相手をしんらいしてすべてを預け、合体を成功させる―ということでした。ビルドチームの場合お互いが心を持ったロボットであるため、三者が「呼吸を合わせる」ということが合体のポイントになりそうですね

翌日、ブレイブポリスに下った出動要請。それはガラパゴス諸島で建設中の軌道エレベーターが倒壊寸前であり、その衝撃を抑えるためにブレイブポリスに協力してもらいたいというものでした。直ちに出動するブレイブポリス。しかし空中を飛べるのはジェイデッカーだけであり、ギリギリのペースの中、作戦は進められます。今までは犯罪者や怪獣などを相手にしてきたブレイブポリスですが、今回は「発電施設の暴走に伴う軌道エレベーターの倒壊」ということで、純粋な“災害”との戦いに。こういった災害現場への対処はレスキュー機能を搭載したビルドタイガーが適任なのですが、ビルドチームがそれにまだ合体できないため、彼らは終始サポート役に。唯一飛行できるジェイデッカーは、彼らから受け取った補助エンジンを軌道エレベーターに装着するという作業を行います。倒壊を防ぐために上部からエンジンを取り付けていくのですが、この時ジェイデッカーは難なく大気圏を離脱。宇宙空間でも平然と活躍しています。OPとかでは宇宙に飛び立ってたけど、ジェイデッカーって実際に大気圏離脱能力があったんですね

発電システムの爆発が予想より早く起きる可能性があり、焦るブレイブポリス。ビルドチームの強い要望を受けて勇太は再びビルドタイガーへの合体を試みますが、デッカードから聞いたコツを実行したにもかかわらず合体に失敗。ビルドチームは海に転落して行方不明となり、軌道エレベーターの倒壊が始まってしまいます。海の中に消えたビルドチーム、崩壊していく軌道エレベーターという最悪の状況で「次回へ続く」という形になる今回。おおう、ビルドタイガーがどうこれを解決してくれるんだろう?
 
 
 
 
 

8話「完成!ビルドタイガー」

1994326日放送
登場した敵他:なし(軌道エレベーターの発電システムの暴走)
「なぜ、胸にトラの顔があるのだ!?」「それは…、カッコいいからだ!」
 
STORY:迫る軌道エレベーター大倒壊の時。ジェイデッカーの活躍で順調に破壊が進むも、軌道エレベーターが別の場所で折れるというアクシデントが発生。世界に危機が迫る!同じ頃、ビルドタイガーに合体できないビルドチームは七曲市の避難誘導にあたっていた。友人やかつて出会った人と再会することで、新たな心の成長を遂げるビルドチーム。そして、あることを確信した彼らは、再び合体を試みる!「ブレイブアップ!ビルドタイガー!」
 
前回に続き、倒壊の危機に瀕する軌道エレベーターをめぐるお話である今回。単なるビルドタイガーの合体成功回にとどまらず、ビルドチームの各ロボたちの心の成長をも描いているのが、物語をさらに面白くしてくれています。一方、笑えるという面で一番面白かったのは、やはり冴島総監のあのセリフ…

 
前回海に落下したビルドチームは、ジェイデッカーの手によって救出。激しく損傷していたため、デッカールームへと一度戻ることに。ところが、修理を終えたビルドチームに下された命令は、住民の避難誘導でした。海に落下して行方不明になったビルドチームでしたが、実は傷つきながらも生きており、ジェイデッカーの手によって救出。その後ビルドチームは日本へ戻され、ジェイデッカーは宇宙で軌道エレベーターの破壊にあたります。何とか生きていたビルドチーム。それはよかったのですが、日本で修理を受けたあとに彼らに下された命令は、避難誘導。ビルドタイガーになれないビルドチームは足手まといになるという、東副総監の考えでした。さすがにこれにはパワージョーもダンプソンも反発。それを抑えるマクレーンでしたが、彼の拳は静かに震えていました。この時の東副総監からの仕打ちが、後半のビルドタイガー合体のカタルシスにつながります。東副総監、実は悪い人じゃないんだけどなぁ

やむを得ず指示に従い、避難誘導にあたるビルドチーム。その中で彼らはそれぞれ、かつて出会った人々との再会を果たします。彼らから投げかけられた言葉によって、ビルドチームたちの心は大きな成長を遂げます。ビルドチームが出会った人々。それはパワージョー勝気ら勇太のクラスメイト、マクレーンが尾上陸佐、ダンプソンが君塚綾子。全員、彼らが初のメイン回の際に深く関わったキャラクターです。そして彼らは、それぞれ話し合ううちに、ビルドタイガーの合体に必要であろう“何か”を感じ取ります。具体的に何なのかはここでは明言されていませんが、ダンプソンと綾子の会話が一番ヒントになっているといえるでしょう。つまり「世界」だの「平和」だのと言ったスケールの大きなものを考える前に、まず自分が大切にしている人や身近な人を守りたいと行く気持ち、そして心構え―。それがビルドタイガーの合体に必要なことでした。個々の大きな意味で同じ思いが、ビルドタイガーへの合体の成功につながるということなのでしょうか。なおこの直後のシーンでは、本作では初となる挿入歌「もしもあなたに会わなければ」が使用されています

ビルドタイガーへの合体の成功を確信したビルドチームは、自ら冴島総監と東副総監に出動を進言。軌道エレベーターがさらに折れて地球への落下寸前という時に駆けつけたビルドチームは、勇太の指令により見事ビルドタイガーへの合体に成功します。胸に大きくあしらわれたトラの顔。その意味は―!失敗すれば勇太や冴島総監の責任問題になるということを背負ってでも、出動してきたビルドチーム。だが、守りたい人のことを考え、そしてそれを信じてくれている人がいるため、彼らはもう合体には失敗しない!心を1つにしたビルドチームは、勇太の「ブレイブアップ!ビルドタイガー!」の指令で見事合体。ジェイデッカーの援護のため、宇宙へと飛び立ちます。ビルドタイガーはOP等ではクレーンがそのままの状態になっていますが、実はこれ背部に収納可能。収納状態の方がとてもカッコよく見えるなぁ。ビルドタイガーの胸にはトラの顔がありますが、その理由は冴島総監曰く「カッコいいから」。なるほど、確かにカッコいいのなら仕方がないな!
 
宇宙に到着したビルドタイガーは、損傷したジェイデッカーをカバーしつつ、メイン装備:タイガーキャノンをブッ放して軌道エレベーターを破壊。折れた部分はそれによって完全に破壊され、残りの部分は無事静かに倒壊。こうして、軌道エレベーターによる地球の危機は回避されました。ビルドタイガーのタイガーキャノンは、クレーンを変形させた大型火器。その構造上、手で持って構えるのではなく肩に装着したまま狙いを定めて発射するという豪快さが、カッコよさを倍増させててたまりませんね。そして事件解決後、勇太からビルドタイガーに合体できた理由を問われるビルドタイガー。このあたりのシーンは時間の関係上尻切れトンボのようになってしまっていますが、おそらくビルドタイガーは、デッカードと同じく人々との交流によって超AIがさらに進化し、それによって合体できたと言いたかったのでしょう
 
 
 
 
 

9話「消えた彫像の謎」

199442日放送
登場した敵他:若林のびお/バイオブロンズ像による美術品の連続窃取
「―芸術を愛するすべての者から、ブレイブポリスに感謝を込めて。」
 
STORY:相次ぐ美術館からの美術品盗難事件。現場には外部から警備装置が破壊された形跡はなく、代わりに残されていたのは、あるイニシャルが刻印された粘土細工用のヘラだけだった。そのヘラのイニシャルから容疑者を特定した勇太は、その家に向かうも門前払いの扱いに。それでもあきらめきれない勇太は、画家のタマゴに変装して潜入捜査を敢行!潜入捜査の結末は?そして真犯人はいったい誰なのだろうか?
 
ビルドチームの面々の紹介、ビルドタイガーへの合体をも終わり、純粋な単発回となる今回のお話。全体的にギャグ調にはなっているものの、お話の序盤・中盤に出てきた些細な証拠が後半の展開、そして敵の撃破のカギになるなど、設定は突飛ですが謎解きドラマ仕立てになっており、思わず引き込まれるお話にもなっています
ケンタウルスが街を歩く―!?突如として、東京近辺の美術品が相次いで盗難されるという事件が発生。調査にあたるブレイブポリスでしたが、中は警備網などが破られた形跡がなく、完全な密室状態。そんな中勇太は、「N.M」というイニシャルの彫られた粘土細工用のヘラを発見します。街を歩くケンタウルスのブロンズ像を老人が目撃するという、かなり異質な展開から始まる今回。これも当然ながら、犯人の犯行の手口を表しています。勇太とデッカードが美術館の調査をするのと並行してビルドチームも調査を行いますが、なんと彼らの調査方式は昔ながらの聞き込み。また、そのあとデッカールームでその内容をまとめているようなシーンもあるため、彼らがより人間臭いロボットになってきていることをうかがわせる形になっています。あの図体で聞き込みだなんて、ちょっと不便しそうだなぁ。そして、事件の捜査中にヘラを発見する勇太。そこに書かれているイニシャルを「N.M」と認識したことにより、勇太の勘が働き始めます。ヘラに書かれていたイニシャルの意味は何か?これが後半の謎解きの伏線の1つにもなっています

美術品を盗み出された美術館に出品していたイニシャル「N.M」の美術家をサーチすると、二宮睦月という男性が浮上。なんとしても彼のしっぽをつかみたいと考えた勇太は、かなりムチャな潜入捜査を開始します。ブレイブポリスの手帳を持っていても相手にされなかった勇太は、画家のタマゴに変装して二宮邸を再訪問。なぜか画家としてではなく作品のモデルとして採用されます。その作品とは、古代ギリシャ神話のエロスの神をもとにした絵画でした。二宮の別の作品がトラックで輸送されてくる中、作品のモデルとして妙に気に入られてしまった勇太。ギリシャ神話の格好をさせられ半日近く拘束されるハメになってしまいます。しかも、誤って二宮の彫像の一部を壊してしまって…。顔を引っ張られ顔をゆがめるなど、今回も勇太は表情豊か。ああ、なんか当時大きなお友達人気が出たのもわかる気がするなぁ。私も正直、かわいらしいと感じましたね。ちなみにこれらのシーンに登場する「彫像を輸送してきたトラックの運転手」、そして「壊れてしまった二宮の彫像のかけら」も、後半の謎解き、そして敵とのバトルでのカギになっていきます

とうとうしびれを切らした勇太は、夜のうちに密かに二宮邸を屋根から張り込み。転落しかけてバレてしまい、堂々と二宮に推理をぶつけますが、逆に完全に論破されてしまいます。その時、勇太のポケットがモゾモゾと動いて…?イニシャル「N.M」の彫られたヘラを根拠に、堂々と二宮に詰め寄る勇太。しかし二宮にそれが自分の持ち物であることを否定され、かつそのヘラのイニシャルが「N.M」ではなく「W.N」であることを指摘され、一気に形勢不利になってしまいます。なるほど、勇太はヘラをさかさまに持ったため、イニシャルを読み間違えたんですね。M(W)の部分が少し開いた形に彫られていましたから、それは「M」ではなく「W」だと気づくべきだったなぁ。その直後、勇太のポケットの中でうごめく何か。それは、壊してしまった二宮の彫像のかけら。そのブロンズのかけらが動いているのを見て、勇太は美術館の危機を直感します。先ほど出てきたブロンズのかけら。これが事件解決のカギ。いやあ、まさかこのタイミングでこれが証拠になるとは…!

二宮の彫像が納品された美術館に向かうと、そこにはなんと動く二宮のブロンズ像が!すべては二宮などへブロンズ彫像を納品していた若林のびおの仕業。美術品のマッドコレクターであった彼は、バイオブロンズ像によって美術品を盗み出していました。ヤケになった若林はすべてのバイオブロンズ像を合体させ、巨大なゴリラのようなブロンズ像に。そのパワーと能力に窮地に立たされるジェイデッカーとビルドタイガーでしたが、勇太が指示した弱点を撃ち抜いたことで崩壊。若林も逮捕され、事件は解決を見たのでした。若林はどうやらゲイの気があるようで、彼が集めていたのは筋肉質な男性の彫像ばかり。うーん、この描写は今だったら許されないだろうなぁ。若林が生み出した巨大バイオブロンズ像は、物語中盤で彼が二宮に見せて評価してもらえなかった彫像にそっくり。見た目に反して攻撃を跳ね返したり一時的に分裂したりなどしてジェイデッカーたちを追い詰めますが、唯一の弱点は、同じく物語中盤で勇太によって壊されたブロンズ像の羽の部分。そこをジェイデッカーがジェイバスターで撃ち抜いたことで、巨大バイオブロンズ像は崩壊しました。物語中盤で出てきた様々な要素が、一気に事件解決の糸口となり、収束。今回はギャグ面でも、そして謎解きという面でも面白い一編でしたね

 
 
 
 
 
 
 
 
 
今回はここまで。次回は第10話から第12話をご紹介予定です。『勇者警察ジェイデッカー』。皆ぁ、観てね~!
 
 
 
 
 
 
 
 
 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1994年放送の『勇者警察ジェイデッカー』挿入歌「もしもあなたに会わなければ」です。
 
劇中では今回ご紹介の第8話で使用された挿入歌。しかしこの曲の一部分は、ピッチ等を変更されビルドタイガーへの合体シーンの音楽に使用されていました。
 
かなり歌詞は深い曲なのに、第8話くらいでしか使用されなかったのがもったいないですね。まあ、前作の『マイトガイン』が挿入歌使用しまくりなことからも、そういった印象を受けるんだろうけど…。
 
 
 
 
(ニコニコ動画非会員でも視聴できるニコビューアへのリンクです)
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitterやってます。よろしければ閲覧&フォローの方お願いします