お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『勇者警察ジェイデッカー』ちょっとした感想 Case.1(第1~3話)

今回は、先週予告していた勇者警察ジェイデッカー』の感想記事第1回目です。今夜予定があるため、日付が変わった直後の更新になります
 
ロボット×警察という、男の子ウケ間違いなしなコンセプトで始まる『ジェイデッカー』。私もそれにつられて観始めましたが、それと同じくらい、いやそれ以上に“ロボットの心”について描かれており、そしてそれに真摯に向き合っている作風に強く惹かれます。いやぁ、ロボットアニメの新境地だなぁこの作品は

なお、本作のキャラクター紹介記事は↓コチラです。
 
 
 
 
 

1話「ロボット刑事登場」

199425日放送
登場した敵他:ドクトル・ガウス/デスマグネによるデッカード強奪未遂
「心だ。デッカードに心が目覚めたのだ。」
 
 
STORY:小学4年生の友永勇太には、ある秘密があった。それは、自宅近くの廃工場にカモフラージュした施設で、警視庁のロボットであるデッカードと友達になったこと。しかし、デッカードは警視庁への正式配属に伴い、メモリーをすべて消去されてしまう。そして正式配属の日、ドクトル・ガウスの魔の手がデッカードに迫る。勇太が勇気を見せたとき、デッカードに奇跡が起こった!「ホールドアップ!ブレイブポリス、デッカードだ!」
 
ジェイデッカー』の記念すべき第1話は、まさに人間とロボットの心の交流などを丁寧に描いた、まさに『ジェイデッカー』のコンセプトを前面に打ち出した内容に。ロボットであるデッカードがほぼ人間と変わりない感情豊かなキャラクターとして描かれており、ロボットアニメとしてかなり新鮮な印象を受けましたね
 
 
ここ最近、やたら早起きして学校に行くことが多くなった勇太。その理由は、友達になった警視庁のロボット:デッカードに毎朝会いに行くため。友情をはぐくみ続けていた勇太ですが、ある日のデッカードはどこか浮かない顔をしていました。本編時間で5分も満たないうちに登場するデッカード。しかももう既に勇太と友達になっており、デッカード自身人間とほとんど変わらない表情・感情を持つロボットとして描かれています。「人間とロボットが友達になる」というコンセプトの作品は様々なジャンルで観られますが、ここまで「見た目が完全にロボット」であるのに対し「感情や表情は人間並み」というギャップ()を持ったロボットが登場するのは、この『ジェイデッカー』くらいではないでしょうか。いやあ、新鮮でどんどん興味がわいてくるなぁ
 
デッカードが浮かない顔をしていた理由。それは自身の警視庁への正式配属に伴い、メモリーが消去されてしまうから。そのことを勇太に伝えたデッカードは、2人で出会った頃からのことを回想。そして翌朝、勇太の眼前で、デッカードのメモリーは消去されてしまうのでした。勇太とデッカードが出会ったのは半年前。デッカードはまだ超AIを移植されて間もない頃、たまたまその施設に迷い込んできたのが勇太でした。この勇太とデッカードの回想シーンでは、2人が遊んだりそれによりデッカードが心を学んだりする描写が。このシーンだけ切り取ると単なる回想ですが、ここに出てくるセリフや動きが後半の展開につながっているのがとても興味深い構成ですね。その後翌朝のメモリー消去の際、勇太にお別れを告げてダウンしてしまうデッカード。藤堂のおやっさん含めてみんなデッカードがしゃべったことに驚いていたけど、テスト起動とかしてなかったのかな?
 
モリー消去の同日に開かれる、デッカードのお披露目パレード。その中に突如出現したのが、科学犯罪者ドクトル・ガウス。彼は自身の開発したロボットであるデスマグネを使ってデッカード強奪をもくろみますが、そこに立ちはだかったのは勇太。勇太がデッカードの名前を叫んだ時、消去されたはずのメモリーが復活。デッカードは再起動し、その能力によってデスマグネを破壊、ドクトル・ガウスを逮捕しました。デッカード復活シーンはベタな展開ですが、やはり前半までに勇太とデッカードの別れを丁寧に描いているため、このまさに奇跡の復活はとても感動的です。でも、欲を言えば復活にもう少し時間をかけて方が盛り上がったんじゃないかな。警視庁の誇るロボット刑事というだけあって、デッカードの機動性は抜群。的確な射撃によって相手の弱点等を撃ち抜き、再起不能になったところを一網打尽にします。デッカードの射撃シーン、本当にカッコいいぞこれ!
 
勇太の手によってデッカードが復活し、そして通常値以上のパワーを見せたことに驚いた冴島十三警視総監。彼は勇太を正式にブレイブポリスの特別刑事に任命することとし、これにより勇太とデッカードの戦いが始まることになりました。デスマグネとの戦闘で奇跡的なパワーを見せたとはいえ、自身の「直感」で「刑事の服務規定を変更してでも」勇太を刑事に登用しようだなんて、ちょっと冴島総監自由すぎないか?まあ、彼らしいっちゃあ彼らしいけどね…
 
 
 
 
 

2話「その名はジェイデッカー

1994212日放送
登場した敵他:キャトー・ノリヤス/エアマニア共和国航空部隊強奪による東京攻撃未遂
「よし!ジェイデッカー、戦闘開始だ!」「了解、ボス!」
  
STORY:デッカードが持つ最大の機能。それは、サポートビークルであるジェイローダーと合体し、巨大ロボ:「ジェイデッカー」になることだった。ところが、デッカードが心を持った影響で超AIに変化が生じ、インストールされているはずの合体プログラムが起動できない!そんな時に舞い込むキャトー・ノリヤスの東京攻撃宣言、急遽出動する勇太とデッカード。彼らは無事にジェイデッカーへの合体を成功させ、事件を解決できるのだろうか?
 
2話となる今回は、タイトルにも冠されているロボット「ジェイデッカー」が初登場。デッカードが心を持っているがゆえの合体への試行錯誤が、今回のお話のメインになっています。ジェイデッカー合体後も、きちんと勇太の活躍を描いていたのもよかったですね

 
ブレイブポリスの特別刑事に任命されたことで、マスコミからの取材を受ける勇太とデッカード。同じ頃、はるか遠くのエアマニア共和国では、陰陽師キャトー・ノリヤスにより、バルバロッサ航空部隊が強奪されるという事件が発生していました。前回、勇太はブレイブポリスの特別刑事なりましたが、どうやらこの事実は秘密というわけではなく、一般にも情報公開されているらしい。いくら勇太とデッカードが心を通わせた者どうしとはいえ、ここまで公にして大丈夫なのか?マスコミはマスコミで今と変わらない通常運行っぷりだし…。一方エアマニア共和国の空軍基地に現れたのは、今回の敵(犯罪者)であるキャトー・ノリヤス。凄腕の悪の陰陽師らしいですが、ドクトル・ガウスとは違ってどこかおっちょこちょいなところがあるのが笑いを誘います。やってることはえげつないけど…
 
突然冴島総監から呼び出された勇太とデッカード。その理由は、デッカードのサポートビークルであるジェイローダーのお披露目と、ジェイデッカーへの合体システムの説明のためでした。早速、ジェイデッカーへの合体を試みる勇太でしたが…?デッカード×ジェイローダーの合体によるジェイデッカーの完成は当初から予定されていたシステムらしく、本来ならば「ブレイブアップ!ジェイデッカー!」の掛け声とともに、勇者警察手帳のシステムにより変形できるらしい。冴島総監がポーズやら掛け声の指導をしているから、きっとこの人が考えたんだろうな…。しかし、デッカードは心を持ったためか合体プログラムを忘れてしまい、ジェイデッカーへの変形に失敗。心を持つがゆえに「変形を拒む」というのは『特救指令ソルブレイン』のソルドーザーでも観られましたが、「忘れてしまう」と来るとは思わなかったなぁ
 
コンピュータによる合体シミュレーションに何度も失敗し、苦悩する勇太。そんな中キャトー・ノリヤスから東京攻撃宣言が舞い込み、警視庁と防衛隊は対応に追われることになります。防衛隊の無人迎撃機は玉砕。勇太とデッカードはムリヤリ出撃しますが、やはり攻撃機の猛攻に苦戦します。戦闘の最中、デッカードと勇太は、ぶっつけ本番でのジェイデッカーへの合体を強行することを決意します。エアマニア共和国はキャトー・ノリヤスから兵器を強奪された被害者でもあるのですが、軍事機密が漏れることを恐れたからか、情報の提供をほぼ拒否。これが余計に警視庁を苦しめることになります。軍事兵器の情報提供を拒否するなんて、このあたりの描写が妙にリアルチックだ…。高性能のロボット刑事とはいえ、さすがのデッカードも航空部隊の前には苦戦。ジェイローダーも応戦しますが、爆撃の中に飲み込まれてしまいます。ジェイローダーはデッカードのサポートビークルですが、今回見た限りだと火力重視のメカニック。警察組織にしては過剰な気もしますが、ロボット犯罪等に立ち向かうためにはこれだけの武装がないとダメなのでしょうね
 
勇太とデッカードは、ジェイデッカーへの合体を強行し、ついにその合体に成功。ジェイデッカー自身の圧倒的機動性と武装、そして勇太の好アシストにより航空部隊は全滅。何とか脱出していたキャトー・ノリヤスも勇太の手で逮捕され、事件は無事解決となりました。お話のクライマックスでついに実現する、ジェイデッカーへの合体。ぶっつけ本番での奇跡の成功という展開はベタではありますが、その中で一時的にピンチに陥り、勇太が「デッカードだったらどう行動するか?」と相手のことを考えて合体を強行するというドラマが加えられており、初合体を一味違ったものにしてくれています。相手が心を持っているために、ロボットである相手のことを考えて合体する―。なるほど、こういった合体の仕方はほかの作品ではあまり見られないコンセプトですね。ジェイデッカー登場後はジェイバスターや電磁警棒などで縦横無尽の活躍を見せますが、それ一辺倒にせずあえてジェイデッカードのピンチシーンを作り、それを勇太のアシストによって切り抜けさせている描写が印象的。こうやって勇太の活躍の場を作り出すことで、勇太とデッカードのコンビネーションを通じて「人間とロボットの共闘」を描いているのが面白く感じました
 
 
 
 
 

3話「心ある仲間たち」

1994219日放送
登場した敵他:隕石生命体ガイゾナイト/怪電波による無機物操作
「人々の心を理解する精神があって初めて、優秀たる警官と呼ぶにふさわしい。」
 
STORY:ブレイブポリスには、デッカード以外にも仲間たちがいた。その名はBP-300型と呼ばれる、建設重機をモチーフにした3種のロボット:「ビルドチーム」。だが、彼らには感情が与えられていなかった。そんな時に起こる、謎の怪電波によるワークボット暴走事件。その怪電波はやがて、ビルドチームたちにも悪影響を与え始めた。どうする勇太、デッカード?ビルドチームの初陣は、どうなってしまうのだろうか!?
 
OPにもすでに登場している、建設重機をもとにした「ビルドチーム」の3体のロボ:パワージョー・マクレーン・ダンプソンの初登場回となる今回。しかしジェイデッカーの合体と同じく、彼らを仲間にするのまでにはまた苦労がありました。前回登場したジェイデッカーの出番も今回は無し。デッカードとご近所さんの交流等に重点が置かれていましたね。
 
 
冴島総監に呼び出された勇太とデッカード。彼らが見せられたものとは、新たなブレイブポリスのロボット刑事BP-300型の3体。通称「ビルドチーム」と呼ばれる彼らが仲間に加わり喜ぶ2人でしたが、警視庁の決定により、ビルドチームには感情が与えられていませんでした。もともとブレイブポリスはロボット刑事たちによるチームを想定していたらしく、すでにBP-3003体の配属とデッカードたちの業務スペースは確保される予定だったらしい。イメージ図に「Saejima」ってサインがあるけど、これもしかして冴島総監本人が描いたのか…!?そんなビルドチームたちに感情が与えられなかったのは、警視庁の決定が審議継続ということで保留になったため。感情を得たことによりデッカードは想定をはるかに上回るパワーを発揮しますが、やはりロボットが感情を得ることには未知の部分が多いため、保留となりました。冴島総監なら押し通しそうな気もしましたが、そんなことはなかったですね

マスコミの取材も落ち着いた友永家に押し寄せる、ご近所の人たち。彼らはデッカードを「パト吉」と呼び、交流を深めていきます。しかし、近所の大村さんの操縦する建設機械ワークボットとの腕相撲にデッカードが“わざと”負けたことに対し、勇太は不満を抱きます。今回初めて登場したご近所の人たち4人。勇太たちの反応や紹介もきちんと描いており、このキャラたちがどういった立ち位置なのかがわかるようになっています。おそらく、今後彼らが話に影響を与える回も出てくるのでしょうね。デッカードは大村さんのワークボットと力比べということで腕相撲をすることになりますが、ここで彼が見せたのが「わざと負ける」という行動。デッカードはかなり深く人間の心を理解しているようで、「本来のパワーを出せばワークボットをあっという間に倒してしまう」→「この場をうまく切り抜ける方法は何か」と思考し、そのうえでわざと負けるという行動をとっています。勇太にとっては不満だったでしょうが、デッカードがいかに人間の感情を理解しているかがわかる、興味深い描写になっています
 
翌朝、突然七曲市一帯で発生した怪電波と機械の暴走。その犯人は、数日前に郊外に落下した隕石生命体ガイゾナイトによるものでした。被害拡大のためビルドチームも緊急出動させる冴島総監。しかし一方で、デッカードは暴走したあるワークボットと戦うことになり、それを倒すことをためらってしまいます。ワークボットの暴走に対処する、デッカードとビルドチーム。このシーンで、感情を持つ者と持たざる者の差が如実に表現されることに。ビルドチームが情け無用とばかりにワークボットを破壊していくのに対し、デッカードは大村さんのワークボットを倒すことをためらってしまいます。デッカードが倒すのをためらった理由は、大村さんがこのワークボットに関するローンをあと49回抱えていることを知っていたため。些細な理由といってしまえばそれまでですが、相手を思いやることができるというデッカード感情の豊かさを表現したシーンになっています。この直前に挿入される、先述したビルドチームとワークボットの戦闘シーンは、オイルなどを飛び散らせながらかなり過激にワークボットを倒すビルドチームの姿が描かれているため、デッカードの行動をより印象的なものにしていますね

ついに隕石生命体ガイゾナイトの位置を特定した警視庁。それの出す怪電波により、ビルドチームが操られたりスクラップでできたロボットが誕生したりというハプニングはありましたが、勇太たちの活躍で何とか鎮圧。今回の事態をもとに、冴島総監はビルドチームにも感情を与えることを決定し、勇太たちに新しい仲間が増えたのでした。隕石生命体ガイゾナイトの怪電波を受け自我を保ち続けるデッカードと、その一方で操られるビルドチーム。具体的な描写はありませんが、これも感情を持つ者と持たざる者の違いということなのでしょうか。強烈な怪電波を受けたことでショートした勇者警察手帳。これにより大ピンチの勇太は、駆けつけた大村さんたちご近所さんの協力で、電波遮断シートによるガイゾナイトの抑えこみに成功。わずかに出てきた触手も大村さんによって踏みつぶされ、事件は解決しました。第3話にして一時的に壊れた勇者警察手帳。これによりジェイデッカーの活躍はありませんでした。出来ればジェイデッカーにも登場してもらいたかったですが、今回の話の流れを考えてみれば、ジェイデッカーをあえて登場させなかったのも納得です。そして最後、警視庁の正式決定により感情を与えられたビルドチーム。パワージョー・マクレーン・ダンプソンと自己紹介する彼らでしたが、デッカードのデータをプログラミングしたのに、なぜか性格はみんなバラバラ。ロボットに感情を与えるというのには未知な部分は多いようですが、その未知が生み出した個性といえる…のかな?

 
 
 
 
 
 
 
 
今回はここまで。次回は第4話から第6話をご紹介予定です。『勇者警察ジェイデッカー』。皆ぁ、観てね~!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

◎今日の勇者ソング◎

今日ご紹介するのは、1998年発売のプレイステーション専用ゲーム「新世代ロボット戦記ブレイブサーガ」使用BGM「HEART TO HEARTです。
 
発売日の関係もあり、『ガオガイガー』を除くすべての勇者シリーズロボが出演したゲーム。もちろんジェイデッカーも参戦しており、物語において初期の段階からかかわってくれるようです。
 
ファミコン風のBGMになっていますが、プレイステーションだからかそこまで電子音っぽくない音楽に。このなんというか、今のゲームとファミコン時代のゲームの過渡期の音楽という感じが、「HEART TO HEART」にあっているようにも感じます。ああ、勇者シリーズのゲームが出たら面白そうだなぁ。いや、その前に『シンカリオン』のゲームをだな…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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