今回は、『宇宙戦隊キュウレンジャー』の総括感想記事です。
史上初の初期メンバー5人超の戦隊、初期からの変身メンバーに着ぐるみキャラを起用など、今まで続いてきた戦隊の転換点としようということで様々な新要素が盛り込まれた本作。特に初期は宇宙戦隊らしい各惑星での戦闘等が楽しめましたが、1年を通してこの作品を俯瞰してみると、「ちょっと要素を盛り込みすぎたかな」という印象が否めない作品でした

『キュウレンジャー』の最大の特徴であり、かつ最も生かしきれなかった点は、初期メンバーが9人であること。9人であること自体は別に問題ないですが、あまりにも初期メンバーが多く、そしてそこにロボの販促や追加戦士の登場が途切れなくあったものですから、初期メンバーのキャラの掘り下げがムラだらけのまま進行。特にスパーダとガルは、最初期から活躍しているのにもかかわらず、結果的にほとんど過去や内面を描かれずに終わってしまいました

『キュウレンジャー』においてキャラの掘り下げのムラが露呈したのが、中盤にあった、時計の星を探索中にメンバーと因縁の深いキャラが出てくるお話でしょう。チャンプなどのように既にかかわり深いキャラが出てきていたメンバーにはそれ相応の相手(代役含む)が登場していましたが、そのほかのメンバーは「なんでこれが?」といったキャラが。特にナーガは、何も出てこなかったことを自分に感情がないことにつなげて嘆いていましたが、それ以前に彼にはこの時点でかかわり深い相手がバランスくらいしかいなかったからなぁ…

そんな状態にもかかわらず、中盤からはラッキーを中心としたストーリー展開に。レッドが中心となって物語が進むのは仕方のないことですが、せっかく12人もメンバーがいるのにもかかわらず通常の戦隊のフォーマットをやってしまっては、自分たちが生み出した個性をつぶしちゃっているようなもの。結局、メンバーが多すぎて描きたいものや描くべきものが盛り込めなかったのでしょうね。
敵も敵で、既に宇宙を支配している組織なのにもかかわらずやることは通常の戦隊と似たようなもの。『キュウレンジャー』開始当初はキュウレンジャーたちがレジスタンスのような活動をしつつ物語が進むのかと思っていましたが、フタを開けてみるとそうでもなかったですね。ドン・アルマゲの設定はラスボスとしては面白い設定ですが、それをにおわせるためか中盤で倒されるシーンが連発。「倒されてもよみがえる」という点ではシリーズでも強い方に感じるラスボスですが、絵面としてはどうしても弱いラスボスに見えてしまっていました

しかしその一方で、宇宙を舞台にしてキュウレンジャーの訪れた星が「地球ではない別の惑星」であることをアピールする演出や、趣向の凝らされた前中盤の巨大ロボ戦、そしてオオカミブルーのアクションは個人的には『キュウレンジャー』ではプラスポイント。確かに終盤になると「もうこれ地球と大差ないじゃん?」という惑星も出てきましたが、それでも制作側はこの面では最後まで努力していたと感じます。ああ、オオカミブルーはあれだけいいアクションしてるんだから、もっと活躍してほしかったなぁ

『キュウレンジャー』とはまた別に新要素を盛り込んで始まる、『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』。なんかPVの時点で主軸がルパンレンジャー寄りになっていて少し不安ですが、テレビ作品で戦隊VSを1年間やろうという試みは、どんな作品を生み出すのでしょうか

とりあえず、2月11日の第1話を見るっきゃない!
正式なタイトルとしては、「EX-OP-01A」のナンバーが付されている『カブト』のBGM。そのタイトル等からもわかる通り、OPをアレンジしたBGMになっています。
劇中でも使われていたはずですが、どこで使われていたかはパッと思い出せないなぁ。ゲームBGMっぽい音楽だから、何かと記憶がごっちゃになってるのかもしれないですね。あ、でも「クライマックスヒーローズ」とかで使われていたのは「FULL FORCE」だし…。
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