お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河疾風サスライガー』ちょっとした感想 Game.4(第11~13話)


今回は銀河疾風サスライガー』の感想記事第4回目。とうとう1クール目終盤です。


このあたりになると、各メンバーの掘り下げ回が頻発。次回紹介予定のお話と併せて、JJ9メンバーの過去や素性がわかるお話がどんどん出てきます。意外に皆、暗い過去も持ってたりして…?





11話「情熱のサンタ・マリア」
1983614日放送
トライポイント:カンターレ(イエロー惑星海)
サイン場所:同星サンタ・マリアの海岸沿いの崖、サンタ・マリア教会の鐘

「私は1年間素敵な仲間と、太陽系一周。」
 
 
STORY:今日もさすらうサスライガー、着いた星はカンターレ。崖の上にトライを決めて、つかの間の休息決め込むも、そうは問屋が卸さない。行方不明になっていた姉と、ばったり再会したバーディ。聞けば恋人に振られたそうだが、この裏には何かある。サンタ・マリアのシンジケート、打ち破れるかJJ9!?Be happy, good Luck!恋とネオンとフラメンコ。情熱の、サンタ・マリアは花盛り!
 
 
1クール後半になり、徐々にメンバーの過去などに触れ始める時期になった『サスライガー』。今回はバーディの家族の秘密などが一気に判明する回。さらに、今までの話の流れをわざと変則的にするなど、興味深い試みも観られる一編になっています
 
 
グリーン惑星海を飛び出し、イエロー惑星海にやってきたJJ9。カンターレ星のサンタ・マリアという街に降り立ち、楽々とサインを決めて、しばしの休息を楽しむことに。しかし、路上でシャロン・ハーシーという名のフラメンコダンサーの看板を見かけてから、バーディの様子が一変します。今までのお話では、到着した星でいきなり事件に巻き込まれる→苦労して事件を解決して最後にトライという形でしたが、今回は冒頭にいきなりサインするという変則的な展開になっています。こうやって、今までの流れをあえて崩す手法は面白いですね。JJ9が降り立ったサンタ・マリアは、海がきれいでフラメンコが盛んな街。ブルース曰く、サンタ・マリアは30世紀の太陽系ではありふれた地名でイエロー惑星海でも43か所くらいあるらしい。43という数字は『サスライガー』の全話数と同じですが、これは…たまたまなんだろうなぁ
 
 
サンタ・マリア教会での自殺騒ぎに駆けつける、ロックとバーディ。間一髪のところでその女性を助けますが、その女性こそバーディが気にしていた女性:シャロン・ハーシーでした。彼女は結婚式の直前に恋人のカルロに振られてしまい、思い詰めてしまっていたのでした。シャロンとバーディは姉妹ですが、姓はハーシー、ショウと全く別物。彼女たちの両親はすでに離婚しており、シャロンは母であり飲んだくれのかつての名女優:ダイアン・ハーシーに、バーディは父でありベストセラーSF作家のヴィンセント・ショウのもとに引き取られ、育てられていたのでした。バーディの過去が一気にわかるパート。普段はおてんば気味な彼女ですが、やはり心の中には背負っているものがあるようです。シャロンはバーディに同情されるのをひどく嫌いますが、それは両親が離婚してからバーディとは正反対の貧しい生活を送ってきたから。バーディに恨みはないんでしょうが、ある種のひがみがあったのでしょうね
 
 
サンタ・マリアをシマとするジュゼッペ・オンドリャーニのシンジケートが、ブルースのサインを破壊した同じ頃、DDからの情報でカルロのことやシャロンのことをすべて把握したJJ9。サンタ・マリアのクラブに潜入した彼らは、スキをついてオンドリャーニたちを襲撃。拘束されていたカルロを救出し、サンタ・マリア教会でシャロンと再会させます。カルロがシャロンを振ったのは本心ではなく、彼女に付きまとっていたオンドリャーニの弟を殺害してしまい、オンドリャーニから逃亡するため。シャロンのことを想って、わざと彼女を引き離していました。オンドリャーニの横暴を知ったJJ9は、バーディをシャロンの代役のフラメンコダンサーとして潜入させ、オンドリャーニたちを襲撃します。バーディはどうやらフラメンコも踊れるらしい。やっぱり姉妹どうし、似ているところがあるんですねぇ。その後のオンドリャーニたちとのバトルでは銃撃戦が中心。ロックの銃撃がさえわたります
 
 
サンタ・マリア教会にまで迫ってきたオンドリャーニ。バーディはシャロンに別れを告げ、ブルースたちとJ9-Ⅲ号に搭乗。ロックによるJ9-Ⅲ号の銃撃でオンドリャーニたちを掃討した後は、シャロンとカルロのことを心から祝福し、朝日に向かって旅立っていくのでした。まさかまさかの、今回のお話ではサスライガーは未登場。『ブライガー』などでもお話の前編でロボットが登場しないということがありましたが、こういった1クール目の単発回という早い段階でこういったことをするとは、かなり攻めているように感じます。あれだけ威勢の良かったオンドリャーニも、J9-Ⅲ号の銃撃の前に部下もろとも爆死。イエロー惑星海にいる間のレギュラーの敵になるかと思ったら、そんなことはありませんでした
 
 
「青空の、燃える命のある限り、不幸転じて福となす。晴れのち曇りのち快晴、泣いて笑ってひた走る。Be happy, good Luck!青春特急星めぐり。」
 
 
 
 
 
12話「プレセベ超特急」
1983621日放送
トライポイント:バーチカル星(イエロー惑星海)
サイン場所:同星セベス農場のオレンジ畑

JJ9のロック・アンロック。“抜き撃ちロック”って呼ばれてるナイスガイさ!」
 
 
STORY:バーチカル星の一流ホテルで、バカンス楽しむJJ9。そこに現る手負いの男、聞けば列車強盗団の、秘密を握っているらしい。その首謀者の名前に、かなりの動揺を見せるロック。彼の過去と、首謀者ドーレをつなぐ糸は何か?超特急を追いかけて、強盗団のワルどもを、メチャまくって大掃除だ!Be happy, good Luck!様々な、メンバーの思いは絡み合い、今日も今日とて星めぐり。
 
 
バーディに続いて、今度はロックの過去が判明する回となったお話。彼を主人公としているため彼の銃撃シーンも多く、そのたびに凝った演出が観られるのが特徴的です。ロックの過去の描写はかなり長く時間がとられており、今後のストーリーでもガッツリ絡んでることがうかがえます
 
 
ブラディ・ゴッドが誕生日を祝われている同じ頃、JJ9はバーチカル星の一流ホテルでバカンス。のんびりしている最中、いきなり追ってに追われる手負いの男がプールに乱入し、ロックは敵を返り討ちにしてその男:ケニーを救出します。ブラディ・ゴッドは甘いものが大の苦手らしいですが、ブルースから送られてきたドデカいケーキと美女の前にはにんまり。意外にお茶目なところもあるみたいです。子供向けアニメとしてはかなりアレな描写もありますが、こういったところが『サスライガー』のアダルトな空気を作り出しているのでしょう。一方的に銃で応戦するロックは、なぜか最後の1人を撃たずに見逃します。その理由は、単に携帯用の小型銃が弾切れを起こしていたため。相手がすっかりビビりきっていたからよかったものの、万が一反撃してきたらどうするつもりだったんだろう?
 
 
ケニーから聞かされたのは、JJ9が宿泊しているホテルのあるプレムスと、ケニーの農場があるセベスをつなぐ「プレセベ超特急」の列車強盗のお話。ケニーは自分たちの中に内通者がいることを察知し証拠をつかみますが、そのせいで相手に命を狙われることに。その首謀者がドーレの谷に拠点を置くアウトロー:ギャスパン・ドーレだと聞かされた瞬間、ロックの様子がおかしくなります。ロックの父親はカナダの森林警備隊の署長をやっていたそうですが、国境付近で大強盗をやってのけた7人組の強盗団を捜索中に警備隊の建物ごと焼き討ちにあい、ロックの父親は重傷。そのほかの隊員たちも全滅してしまったようです。その後7人組の強盗団は太陽系に散らばったようですが、その構成員の1人がドーレだったのです。しかもドーレらは地球脱出の際に凄腕の殺し屋を雇っていたようで、そいつの名前がフルザ・ゲルナー。そう、ブラディがJJ9殲滅のために雇った殺し屋でした。ロックの父の敵は、強盗団7人と殺し屋1人。つまり、「7+1(ななプラスワン)」。彼らを追うためにロックは高校を休学し、太陽系放浪の旅に出ていたのでした。今までストーリー中にポツポツ出てきていた要素が一気につながることになる、ロックの回想シーン。しっかりと攻勢が練られており、今後ロックの敵である「7+1」がどうストーリーに絡むかも注目です。ところで、ロックのあの性格はやっぱり父親譲りなのね…
 
 
予定より30分早く出発したというプレセベ超特急。しかし難なくこれに追いついたJJ9は、ドーレたちを待ち伏せ。超特急内に侵入してきた山賊たちを一網打尽にし、残りのドーレたちもロックとサスライガーの活躍で全滅するのでした。ロックとドーレの掛け合いシーンが、今回のクライマックス。銃を手にして情報を探り、ドーレの一瞬の動きを見逃さず撃ち抜くさまは、まさに“抜き撃ちロック”です。スージーがロックを呼びかけなかったら、ドーレから残りの6人のメンバーの居場所を訊き出せたのになぁ…。一方サスライガーの活躍シーンでは、初めてライフルの変形シーンが描写。どうやらあのライフル、客車に搭載している宇宙船が変形しているもののようです。今回の敵は山賊だったので、サスライガーが相手にしたのは、いつもと同じような敵の宇宙艇部隊。ああ、OPとかに出てる敵ロボはいつになったらたくさん出てくるんだろう?
 
 
事件を解決し、ケニーらから感謝されるJJ9。何かお礼をしたいというケニーに対し、ブルースはセベス農場の一角のオレンジ畑に、トライマークを描くことを頼みます。前回早めにトライしてしまったことで、トライマークを破壊されてしまったJJ9。それを受けてか、ブルースたちは今後、星を脱出する直前などにトライをすることに決めます。この描写は非常に興味深く、これにプラスしてJJ9の手配書がすでに全宇宙のシンジケートに出回っているという設定と合わせることで、「その星のアウトローの目をかいくぐるか黙らせなければ、JJ9はトライして次の星に行くことができない」という縛りを作り出すことに成功しています。よく考えてみれば、確かに1つの星に長く滞在するのではなく、着いたとたんにサインをした方が効率的なはず。しかしそれができないということにすることで、今後もJJ9が到着した星で事件に巻き込まれるorシンジケートを相手にする意味と必要性を与えているんですね


ところで、今回のED後の次回予告は、音声だけがなぜか前回流れた「プレセベ超特急」の予告と同じものになっています。今までいろんなガバガバ要素はあったけど、これはもう放送事故級でしょ…。
 
 
「星はめぐりて銀河もめぐる。夢と定めを共に乗せ、どこに向かうかサスライガー。命あっての星めぐり。Be happy, good Luck!悪魔もあとを追いかける。」
 
 
 
 
 
13話「さすらいのエンブレム」
1983628日放送
トライポイント:ミフーシ星、トーバ星(ともにイエロー惑星海)
サイン場所:ミフーシ星の宇宙空港、トーバ星の某湖上

「息子よ、親父を超えていけぇ!」
 
 
STORY:資金枯れ気味のブルースのもとに、DDが持ち込むヤバめな仕事。それは、トーバ・ミフーシ隕石海で開かれる、邪道な大会クラッシュレース。危険な仕事だとわかっていながら、ビートなぜか引き受ける。このレースに彼が察したものとは何か?クラッシュレースに便乗し、ダブルトライを狙っていくぜ!Be happy, good Luck200年前の決戦場は、今も命知らずのよりどころ。
 
 
バーディ、ロックと続き、今度はビートの過去に触れるお話となった今回。ストーリー自体もJJ9がダブルトライを狙ったり、ビートのレースと同時並行でシンジケート相手に一戦交えたりなど、JJ9とシンジケートの心理戦()とクラッシュレースの激しさが楽しめるお話になっています
 
 
トーバ・ミフーシ隕石海を臨む宇宙ステーションで、JJ9の食事中にDDが持ち込んだ大仕事。それはこの界隈で開かれる邪道なレース:クラッシュレースに参加し、賞金を獲得することでした。ビートは当初これには乗り気ではありませんでしたが、出場選手名簿を見て、一転参加を決意します。JJ9は常に旅のための資金が枯渇気味ですが、その割には一流ホテルに泊まったり、豪勢な食事を食べたりしています。一気に大金が入っても、右から左に使っちゃうのかなあ?今回舞台となっているトーバ・ミフーシ隕石海は、かつて『バクシンガー』で新太陽系連合軍とバクーフ軍の決戦場となった場所。そこが200年たった『サスライガー』の世界では、別の意味での戦場になっていました。そういえばあの時も、この辺りは小隕石群が多いっていわれてたなぁ…
 
 
ビートがレースに出場することになったことを受け、一気にミフーシ星とトーバ星をトライする作戦を立てたブルース。ロックたちがその通り動く中、ビートはクラッシュレースに出場するデニス・マッケンジーと会っていました。実はデニスは、ビートの父親だったようで…。今まで1話につき1トライでしたが、トーバ星とミフーシ星は近く、またビートの護衛もすることから、両星で一気に2トライすることにしたJJ9。ここで、ブルースの立てたビートを護衛しつつブラディ・シンジケートの追っ手をかいくぐる作戦が興味深いですね。一方ビートの父親であるデニスが今回初登場。根っからの走り屋で年に数回しか家に帰ってくることがなかったらしく、そのせいで“家庭を顧みない父親”として、ビートは彼に鬱憤がたまっていたようです。JJ9のメンバーであるバーディ・ロック・ビートは、それぞれ自分の家族で、あるいは自分の家族が問題を抱えていることが分かった今回。メンバー3人がそれぞれやたら気取っているのは、持ち前の性格ということもそうでしょうが、そういった暗い面を隠すためでもあるのでしょうか
 
 
ミフーシ星の宇宙空港でサクッとトライしたブルースたちは、そのまま敵を陽動しつつトーバ星へ急行。時を同じくして、ビートの参加するクラッシュレースも開幕。多くのマシンがクラッシュする中、ビートは何とか第1グループに食らいつきます。ビートがいないJ9-Ⅲ号は、ブルースが操縦を担当。ビートに比べれば運転技術は劣るようですが、途中サスライガーにも変形して何とかブラディの追っ手を倒します。今回のサスライガーは銃撃戦よりも格闘戦をしていましたが、そういえば第10話でサスライガーが格闘戦していた時の操縦者もブルースでした。もしかして、これってブルースのスタンスなのかな?
 
 
ブラディの追っ手を倒し、トーバ星に着いたブルースたちが見たのは、炎上しながらゴールインするビートのマシン。幸い命に別状はありませんでしたが、5位入賞という形に終わります。その後、ビートが入院する病室に花束が届けられ、その中にはデニスの手紙が入っていました。デニスの手紙にはビートのことをほめることや家族のことが書いてあるのかと思いきや、「まだ走りたい」という旨が一言書いてあるだけ。おまけにデニスは、ブルースたちが冒頭食事していたレストランでも見かけた女性:ロレーンを連れて、どこかへ旅立ってしまいます。まあ、ビートへあてた手紙はデニスなりの息子への思いやりのつもりなんだろうけど、傍から見るとやっぱり自分勝手な親父にしか感じないぞ…。というか、デニスとロレーンは結局どういう間柄だったのでしょうか。特に説明もないので、立派な不倫に見えちゃうなぁ…。
 
 
「それぞれの、思いを乗せて青春の、甘さ苦さの交差点。さすらい列車の行く先は、Be happy, good Luck!気を取り直して渡ろうぜ!」

 
 
 
 
 
今回はここまで。次回は第14話から第16話をご紹介予定です。Let's get together J9!\イェイイェーイ!/









◎今日のJ9ソング


今日ご紹介するのは、1983年放送の銀河疾風サスライガー』使用BGM「ブループラネッツ・カスタム」です。


劇中では後期サスライガーの変形シーンや戦闘シーン、そして次回予告で使用。以前紹介した「オレンジプラネッツ・バイオレンス」と並んで、『サスライガー』出は頻繁に耳にするBGMでした。


やはり、『サスライガー』の劇伴は、この気取った軽快な感じの音楽が心地いい。でも、山本さんが前2作に引き続き音楽を担当していたら、どんなふうになっていたんだろうなぁ。




(ニコニコ動画非会員でも視聴できるニコビューアへのリンクです)



 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
Twitterやってます。よろしければ閲覧&フォローの方お願いします→https://twitter.com/CTF_bongore_A