お前それ、ゾフィーにも同じこと言えんの?ver.2.0

主にウルトラマン・仮面ライダー・スーパー戦隊シリーズなどの特撮関係の話題等を扱っていこうと思います。

『銀河旋風ブライガー』ちょっとした感想 稼業その6(第16~18話)


今回は、銀河旋風ブライガー』感想記事第6回目です。


以前までと同様1話完結のお話が続きますが、今回からはだんだんと今まで以上にブッ飛んだ設定や内容のものが出てくるようになります。第2クールに突入したことで、制作側がさらなる“挑戦”を見せてきていることに注目です





16話「銀河の死美人」
1982119日放送
依頼人:ローレンス夫人(被害者:キャシー・ローレンスの母親)
依頼内容:娘を殺したサターン・コネクションへの復讐

「確かに私たちはビジネスだが…、吸血コウモリではない。」
 
 
STORY:ステロイドベルトに浮かぶ発光体。それは美女の全裸死体!?その裏に、あるのは狂気の科学者と、結託したコネクションの陰謀が。被害者遺族の依頼を受けたJ9、発光体の正体をなんとか突き止めてみたものの、おとり捜査のお町がピンチだ!コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
 
 
突如アステロイK区に大量の美女の全裸死体が浮かぶという、突飛な展開から始まる今回のお話。内容自体は特段変わったものではありませんが、始末の相手が狂気の科学者:バルタザールということで、このような狂気を持つ相手とJ9が対峙するのは初めてのような気がします
 
 
ローレンス夫人からの依頼を受けるも、彼女が提示した金額の3分の1で仕事をすると言い張るアイザックJ9の仕事のスタンスは、「仕事の報酬はキッチリとるが、相手から取れるだけふんだくるということはしない」ということのようです。ポンチョの言葉を借りれば「欲があるんだか無いんだかわかんない」ですが、おそらくアイザックが考え出したこのような哲学も、他のアウトローとは違うJ9らしさではないかと感じます。
 
 
美女の全裸死体の正体は、バルタザールによってプラスチック彫刻化された女性で、その中には卵1個が水爆の5000倍の威力を持つという危険物質:レザルニウム830が。要するに彫刻に偽装して危険物質を密輸していたんですね。こんなことをバルタザール始めたのは、自身が所属していたオメガ・コネクションを裏切ってサターン・コネクションについたことへの手土産。その報復からかバハマ海底にあるサターン・コネクションの支部J9が駆け付けたときはすでに手遅れ、オメガ・コネクションによって破壊されていたのでした。サターン・コネクションは前回土星衛星上の弱小コネクションとも争い繰り返していることが分かりますが、ドンパチが好きなのかな?
 
 
3話にも登場した宇宙海賊放送の運営者:ラスプーチンが再登場。アイザックに有益な情報を与え、バルタザールの計画を探るべくおとり捜査に乗り出したお町がピンチであることに気づかせます。ラスプーチンの解説という形で、バルタザールの設定をすべて済ませてしまうのは、シーン描写として十分あり。でも22世紀になってもまだビデオテープのようなものを使ってるって…
 
 
お町はバルタザールに捕らえられて窮地に陥るも、他のメンバーの機転によって何とか脱出。置き土産に設置してきた時限爆弾でバルタザールの基地を破壊し、登場したバルタザールのサメに偽装した宇宙戦艦も、ブライガーによってブライスピア→ブライソードのコンボで宇宙のチリと化すのでした。バルタザールの声はなかなかダンディ。それもそのはず、役を務めたのは次作『銀河烈風バクシンガー』でメインキャラを演じる徳丸完さんだからです
 
 
「人類の、夢は宇宙に広がれど、まこと恐ろし人の性。お隣となりご用心。だがしかし、一条の光ともして明日もまた、愛を探っていずこにか。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」
 
 
 
 
 
17話「怒りのクーガ」
1982126日放送
依頼人:ダブラス氏(アステロイド在住の男性)
依頼内容:突如脱走したロボット獣「クーガ」を捕獲せよ

「失ったものにくよくよするより、しっかり前を見て生きるんだ。」
 

STORY:女性科学者ジャクリーヌの、思いが詰まったロボット獣。その名は「クーガ」。それが悪の目に留まるとき、「クーガ」野性に目覚めだす。ジャクリーヌの言うこと聞かず、ブライガーをも圧倒し、破壊の限りを尽くす「クーガ」。その暴走の果てにあるもの何か?コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
 

映画監督として有名な金子修介氏が、若い頃書いた作品の一編。本人曰くアルバイトの延長で脚本を頼まれたようですが、それもあってか、今までの『ブライガー』とはほんのちょっぴりテイストが違うお話になっています。
 
 
今回の話の要となるロボット獣「クーガ」は、正確にはサイボーグのようなもの。脳の部分にのみ生身のものを使っているようです。名前の由来は、かつてジャクリーヌが飼っていた犬の名前から。ジャクリーヌがあれだけ愛着を持っているということは、おそらく“生身の脳”とはクーガの脳みそを使用しているのでしょう。でも、クーガが死んだのって10年くらい前の話らしいけど…。
 
 
ジャクリーヌが夢をかけて作っていた「クーガ」も、実は彼女の養父であったダブラス氏がガリレオ・コネクションに売り渡すための兵器。ダブラス氏が焦って「クーガ」をムリヤリ10倍以上に巨大化させたことで、今回の事件が始まります。抵抗するジャクリーヌに対しあれこれ言ってガリレオ・コネクションに売り渡そうとしたら、「クーガ」に逃げられ逆に窮地に立たされるダブラス氏。まあ因果応報というべきか
 
 
話の展開上、キッドとかかわることが多くなるジャクリーヌ。彼女が必死の説得を試みるも結局その思いを伝えることができず、ブライガーはブライソードでクーガを一刀両断します。今回はクーガ自体が巨大ロボットであるため、ブライガーの活躍も多め。活躍が多めでもある程度作画が安定してきましたが、作画担当のスタッフが慣れてきたのかな?
 
 
ダブラス氏からの報酬をもとに裏工作などを行い、一時的に「冥王星に行って頭を冷やす」ことにしたジャクリーヌ。キッドに見送られながら旅立つのですが、その際にBGMとして本作のEDテーマ「さすらいキッド」が流れるのがセンスバッチリですね。冷めた男だと思われがちなキッド、そんな彼がほんの少しだけ感じた恋心。それを表現しているのでしょう
 
 
「無くした日々の虚しさに、明日の幸せ求める女。旅路遥かな冥王星に、せめてかけたい人の夢。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」
 
 
 
 
 
18話「星影の子守唄(ララバイ)
198222日放送
依頼人ラスプーチン(アイザックの知人の海賊放送の運営者)
依頼内容:ビアンコ警部への復讐と貨物船野郎たちの護衛

「わかっている、それ以上言うな…。この始末、J9が引き受ける!」


STORY:汚職警官ビアンコの、暴利をむさぼるその果てに、「おしゃべりニック」が死亡した。「おしゃべりニック」の死亡の知らせに、奮起し復讐成し遂げんと、立ち向かう貨物船野郎たち。だがビアンコは、コネクションと結託した強敵だ!「星影のララバイ」の歌詞に思いを乗せて、コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
 
 
準レギュラーのラスプーチンが三度登場し、宇宙海賊放送と警察官の汚職をテーマにしたお話。サブタイトルの由来は本作の挿入歌である「星影のララバイ」であり、劇中では宇宙レベルのヒットソングとして何度も紹介されています
 
 
この時代のコネクションは既に警察にまでの手を伸ばしており、今回登場するアステロイド署のビアンコ警部もそれに染まった汚職警官の1人。彼はバイキング・コネクションと結託してアステロイドベルトを航行する宇宙貨物船から不法な通行税を徴収し、それを自分の懐に入れていたのでした。警察組織ですらここまで腐敗しているのであれば、J区署のマカローネ署長って、かなり立派な警察官なんだなぁ
 
 
ステロイドでは海賊放送も盛んなようで、ラスプーチンを中心として個人で海賊放送を運営している人がいるらしい。「おしゃべりニック」もその1人でしたが、密かにビアンコ警部の汚職の証拠を集めていたことや、彼のネズミ捕りの場所を放送で発信していたことから、ビアンコに命を狙われコロニーごと襲撃を受けて死亡してしまいます。ここで珍しくポンチョが人助けをしていい人そうなことをしますが、やはり闇の商売人、最後は放送を使ってJ9の営業までかけちゃう始末…。
 
 
J9のシーンパートでは、冒頭こそポーカーにふけったりアイザックが「金の貸し借りとピーマンが嫌いだ」なんて言ったりなど面白い描写がありますが、ニックの死亡判明後は一転して重い空気に。ニックの棺に立ち会った際のラスプーチンアイザックの会話では、あえて口数を減らすことで「お互い心の内が分かっているんだろうなぁ」ということが分かり、さらに「始末屋稼業」としてのドラマの雰囲気を盛り立てています
 
 
ライガーとビアンコ警部&バイキング・コネクションとのバトルでは、ロボット2体と大量の宇宙船が出撃してきたことで混戦状態に。この際、貨物船野郎たちが「J9だ!」「ブライガーだ!」と叫んで応援していることから、この頃になるとJ9やブライガーの名前は、宇宙規模でかなり知れ渡っていることが窺えます。J9は「影のポリス」のはずなんだけど、海賊放送が宣伝でJ9の活躍情報を流したりしてるのかな…?
 
 
「満天に、輝く星は多けれど、なぜに光るか涙星。星影に、今日も流れる子守唄。死ぬも生きるも世の定め。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」





今回はここまで。次回は第19話から第21話をご紹介予定です。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即・参上!








◎今日の特ソン


今日ご紹介するのは、1998年放送のウルトラマンガイア』使用BGM「アグル復活」です。


一時戦線離脱するも、ガイアと同じくV2にバージョンアップして再び帰ってきたアグル。アグルV1の時に比べてデザインがよりシンプルになり、プロテクターにゴールドのアクセントが入ったので、よりヒーローっぽくなりましたよね。


放送当時は、テレマガの応募者全員サービスのアグルV2ビッグソフビを持っていた私。これの影響もあってアグルV2は3クール半ばあたりで登場しているイメージがあるのですが、実際は終盤ギリギリの第41話が初登場。事実としては当然受け止められるのですが、なんとなく信じがたい感じがしてしまいます…。







 
 
 
 
 
 
 
 
それではまた次回、お会いしましょう!
 
 
 
 
 
 
 
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