第13話「黄金大作戦」
1981年12月29日放送
依頼人:不明
依頼内容:サンブルックシティのグリーンバンク銀行から、大金を強奪せよ
「お前たちも、人を信じろよ。じゃあな。イェーイ!」
STORY:コネクションの、隠れ金庫の大銀行。そこから大金盗み出す、計画立てたJ9。計画順調に進んでいたが、突如、警報ベルのハプニング。どうやらお客は他にいたようだ。侵入者である、子供のバックル見たボウィー、脳裏によぎるは過去の思い出。子供時代の、人の恩義に思いを馳せて、コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
おそらくヨーロッパかアメリカに存在すると思われる都市:サンブルックシティ。そこにあるグリーンバンク銀行は、表向きは慈善活動に熱心な企業であるものの、裏ではバイキング・コネクションの隠れ金庫。慈善事業に使うと称して集められた募金などは、金の延べ棒に変えられ悪に利用されていたのでした。今回のJ9の活動では依頼人自体がいるのかどうかも不明ですが、メンバーたちの発言から考えるに、少なくともこのグリーンバンク銀行が悪の資金源になっているという情報は、一部のアウトローの中では有名なようです。
計画は順調だったのに、なぜか警報ベルが作動し撤退を余儀なくされるキッドとボウィー。その原因は、自身集めた募金が悪の肥やしに使われていることに腹を立てた、修道院の子供たちの侵入にありました。子供たちの発言から、自分とその修道院のシスター:メリーの過去を回想するボウィー。ボウィーが孤児だったかどうかは定かではありませんが、恵まれない子供時代を送っていたようですね

バイキング・コネクションと銀行の取引をチャンスに、両者を襲撃するJ9。金の延べ棒の束の上に立って堂々と名乗るあたりが、いかにも始末屋稼業という感じです。ブライガーの活躍もほとんどなく、ブライソード一閃であっという間に勝利。ですが、この構図がカッコいいのです。
ワルから奪い返した金の一部を、「遅めのクリスマスプレゼント」として修道院の子供たちに渡すボウィー。そしてシスターへ言付けを頼み、足早に去っていきます。シスターの呼びかけが聞こえていても、あえて振り向かずに走り去るボウィー。さてその胸中やいかに―

「雪降る街に別れを告げて、明日はいずこの宇宙の始末。忘れたはずのぬくもりが、切なくボウィーの胸に来る。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」
第14話「木星ベムの襲来!」
1982年1月5日放送
依頼内容:核燃料輸送タンカーの奪還と、人質になったマカローネ署長の救出
「(キッドとボウィーは)腹の底では、署長のことが好きなのさ。」
STORY:強盗犯を、なんとか追い詰めたマカローネ。ところが強盗、核燃料を持っており、爆破するぞと脅迫する。渋々人質になるマカローネ、その救出の依頼を受けたJ9。マカローネを救出せんと、普段以上にやる気を出す。ところが見つけた宇宙船、木星ベムの襲撃受けて、船内もぬけの殻だった!コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
この感想記事で出てくることは今までほとんどありませんでしたが、以前のキャラ紹介でもあった通り、ウエストJ区署にはマカローネ署長とその助手のグラターノがおり、レギュラーキャラとして時々J9たちとかかわりあいます。今回はそんなどことなく憎めないキャラのマカローネと、第2話でJ9基地に迷い込んだ宇宙ベム:ポヨンがメインになるお話です

核燃料タンカーの強奪事件が発生し、包囲するも犯人の脅迫と上層部の提言に屈し、やむなく人質になるマカローネ。『ブライガー』の時代は22世紀の未来ですが、この時代でもまだ核燃料はエネルギー資源として使われているのでしょうか。ちなみにこの強盗犯であるガンコス、核燃料を盗んで結局何をしようとしていたのかは、明らかになりません

いつもはビカビカの歓楽街で追っかけまわされたり、些細なことで注意されたりと、マカローネに対し何かと口うるさい印象を持っているキッドとボウィー。しかし、そのマカローネ救出の依頼を聴くやいなや、すぐに出発準備をして仕事に取り掛かります。やはり「ケンカするほど仲がいい」というのか、なんだかんだでマカローネのことをいい人だと思っているようです。マカローネ側もキッドやボウィーに対して何か感じていることがあるようで…? 

タンカーはあっさり見つかるも、中はもぬけの殻。実はこのタンカーは木星に生息する巨大木星ベムの襲撃を受け、慌てて付近のガリレオ・コネクションの宇宙ステーションへ逃げていたのでした。最初は戦闘態勢をとるも、巨大生物との無用な争いを避け、さらにブライスターにポヨンが乗っていたことでポヨンとともに説得を試みるアイザック。なんとこれが成功し、ポヨンと木星ベムはお友達になります。サブタイトルが「木星ベムの襲来!」なのに、襲撃は全然受けてないんだよなぁ…。
ガリレオ・コネクションの宇宙船に突入してからの仕事は迅速。マカローネ発見の際に一時ガンコスたちに取り囲まれるも、先ほどの巨大木星ベムに窮地を救われ反撃。応援に駆け付けたガリレオ・コネクションの戦闘機軍団も、ブライガーによってあっさり倒され、マカローネとタンカーを無事奪還するのでした。今回の戦闘は、「タンカー牽引」という事情がなければブライスターでも十分対処できたものでしたが、一方でキッドが技を繰り出すたびにその技名を叫ぶという珍しい演出がとられています

「丸い卵も切りようで四角。ケンカするのも鴨の味。胸のつかえもサラリと降りて、笑いも弾む上機嫌。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」
第15話「シンクロン凶惑星」
1982年1月12日放送
依頼内容:元助手のブラウンの作ったメカ惑星を破壊せよ
「シンクロンの原理とはな、多元宇宙理論にエネルギー保存の法則を適用したもんだ。」
STORY:アステロイドE区にて、謎の閃光発生し、巻き込まれたブライスター。その原因は、シンクロンを利用した、伸縮自在のメカ惑星!メカ惑星が破壊の限りを尽くす中、J9のメンバーは、ある研究者と会っていた。今明かされる、シンクロン原理の秘密は何か?そして火を噴く新兵器:ブライカノンの登場だ!コズモレンジャーJ9、さあこの始末、どうつける?
ブライガーだけだと思われたシンクロン原理が、敵に使われた?そして対抗策の新兵器とは!?ブライガーの変形機構を支えるシンクロン原理の解明と、新兵器:ブライカノンの登場を描いた今回のお話は、間違いなく『ブライガー』を語る上で欠かせないお話の1つと言えるでしょう

冒頭、アステロイドのE区で謎の閃光に巻き込まれ、甚大なダメージを食らうブライスター。修理のために、ブライスターの生みの親であるドク・エドモン博士のもとへと向かいます。ドク・エドモン博士は今回が初登場。この後も数回登場し、J9の活躍をサポートしてくれることになります

ブライスター損傷の原因は、かつてドク・エドモン博士のもとで働いていたブラウンが、土星のサターン・コネクションと結託して作ったシンクロンメカ惑星の活動によるもの。ここで初めて、博士の口から「シンクロン原理とは何か」が語られます。要するにシンクロン原理とは、本来現実世界で必要な質量保存の法則などをすべて多元宇宙(別の空間)に預け、そうすることで現実世界の物体は伸縮自在になるというもの。説明としてはアリだと思いますが、本当にそんなことって、現実できるのかな…

不完全なシンクロン原理を用い、あと数回で大爆発を起こしかねないブラウンのメカ惑星。しかし彼はそんなこともお構いなしに、サターン・コネクションに抵抗する土星衛星上のコネクションを次々に破壊していきます。さすがにこのメカ惑星にはブライガーも歯が立たない…。そんなときに登場するのが、アイザックの依頼でドク・エドモン博士が開発を進めていた「ブライカノン」です。ミサイルランチャーのような形状をしており、ブライキャリアで輸送されてブライガーの背面に合体。キッドの操作によってビームを発射します。その威力は、先ほど苦戦していたメカ惑星を一瞬で木っ端みじんにしてしまうほど、まさに「ブライガーにコイツ(ブライカノン)があれば、鬼に金棒だぜ!」です

報酬をブライカノンの代金と相殺してもらったものの、メカ惑星からの攻撃で再度ダメージを負ったブライガー。そこへドク・エドモン博士が、ブライカノンとほぼ同じ代金でブライガーの修理を提案します。まったく、ポンチョより商売が上手いんだから…

「情け無用のJ9。天下無敵のJ9。たまには弱いものもある。明日の定めは誰にも知れず、今日の笑顔を心の糧に。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即参上!」
今回はここまで。次回は第16話から第18話をご紹介予定です。コズモレンジャーJ9、お呼びとあらば、即・参上!
劇中中盤で登場する、アゲハら4人の追加ビーファイターに合わせて作られた楽曲。中盤以降、断続的にインスト版などが使われました。
若き日の遠藤さんの歌唱が楽しめる楽曲でもある本曲。出だしのイントロが「重甲ビーファイター」に似ているような気がしますが、気のせいでしょうか?
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